› 槍ヶ岳〜穂高連峰縦走 3泊4日 その一
登山

槍ヶ岳〜穂高連峰縦走 3泊4日 その一

公開日2012年7月20日    カテゴリブログ, 登山

IMG_1930

八ヶ岳縦走してちょうど一年。早朝の霞みの中、遠くに浮かぶ北アルプスを見て、いつかは登りたいと思ってましたが、この7月の三連休、ついに実現しました。
ルートの設定や、装備に関しては1ヶ月前から準備。しかし、ルートに関しては、直前まで悩みました。

目的は槍ヶ岳、奥穂高登頂なので、旅の後半は確定していたのですが、上高地から槍沢に抜けるルートか、表銀座かで悩みましたが、結局、燕岳、大天井岳経由の表銀座に決定しました。
このルートだと3泊4日にしないと難しい長大なルートなのですが、やはり折角行くからには、できるだけ多くの山頂を極めたかったので。

↓このようなルートです。

中房温泉から上高地までの全行程で約36km。
途中に燕岳〜大天井岳(おてんしょうだけ)〜槍ヶ岳〜大喰岳〜中岳〜南岳〜<大キレット>〜北穂高岳〜涸沢岳〜奥穂高〜前穂高を縦走します。

この行程のうち、中房温泉〜槍ヶ岳までの尾根を縦走するルートは、多くの人が通過することから「表銀座」とよばれます。
その後、槍ヶ岳から、槍沢を抜け上高地へ下山するのが一般的なのですが 、今回、私が選択したルートは槍からさらに先の穂高連峰までを行きます。
当日の天気は雨。この縦走予定の4日間を通しても日〜火曜まで曇りのち晴れと曇りがちな天気予報。まぁ多少は晴れてくれればそれで良いと思ってたのですが、いきなりの雨。
それでもスタート地点の中房温泉登山口には、大勢の人が溢れてました


「北アルプス3大急登」に数えられる合戦尾根からスタート。 ただ「急登」というから傾斜がきつい、ということよりも、長い樹林帯の上り坂が続くので、とにかく楽しくない。

登山口から、稜線に出るまで標高差1300mを4時間で登らせるので、登山道としてはだいぶ無理があります。

要所でベンチが置かれているので、休憩には良いのですが、人が多すぎてゆっくり休むどころではありません。久しぶりにこんな喧噪の中を登山することになるとは。さすが「銀座」

しかし、北アルプスを歩いてるという高揚感は、体を前に押し上げてくれる原動力でした。
所々景色が開ける場所もあるのですが 、先週の甲斐駒と同じくガスが厚くて何も景色が見えません。

残念がっててもしょうがない、明日、槍が見れればそれで良いさ、と気持ちを切り替えます。
登り始めて2.5H 。合戦小屋に到着。

ここは名物のすいかでよく雑誌に登場するのでおなじみ。
今年はパイナップルも始めたようです。
↓のようなリフトで荷揚げしてるようです。これがあれば、ヘリを使うよりも安く、そして早く納入できるはずです。が、ジュースはやはりアルプス価格の400円でしたが・・

合戦小屋から先は、いよいよ花崗岩風の砂礫+巨石〜岩になり、燕岳の地肌がようやく見え始めます。

こうなると、辛く単調だった合戦尾根ももうすぐ終わり。
突如雪の壁が!7月なのにこの雪の量。
事前に調べて分かってたのですが、まさかこれほどとは。念のためアイゼンを持ってきてましたが、みんな靴でそのまま渡ってるのを見て、私もNoアイゼンで通過。
結局、この行程中何度も雪渓を横断する場面がありましたが、結局、一回もアイゼンを使うことはありませんでした。

ただ、所々凍ってるので、用心しないと、あっという間に滑って、転倒していましますが。
雪の壁が見えたら、北アルプスでは大変人気のある燕山荘も、もうすぐ。

中は、おしゃれな木こり風のカフェ。晴れてれば展望も良く、ケーキのメニューもあるなど、女性に人気なのは納得です。
ただ、中房温泉からスタートしたばかりのここに泊まってしまうと、2日目以降のスケジュールがキツくなるので、 宿泊は次回以降。

ストーブもありました。何度も言いますが、今は7月。都内では30℃を越す夏日だったようですが、ここでは、ストーブはかかせません。

燕山荘に着くと、雨脚が強くなってきたので30分以上ストーブの前に待機。

ようやく雨も収まってきたので、この隙に山荘に荷物をデポして燕岳にアタック。
花崗岩と巨石の山頂は、その山容を見て一発で山の名前を言えるような、非常に特長的な山容。 今日は↓このぐらいしか燕岳を見ることはできませんでした。

 

先週の甲斐駒と同じような性質なのですが、燕の場合は、ゆったりとした無理の無い傾斜なので登りにくいということはありませんでした

一瞬でも雲が晴れることはあるのですが、山頂部分は何も見えず。

片道30分。その山容と同じく優しい道のりで頂上に到着。こんな天気なので、あまり人はいません。
そして200名山なのに頂上標もご覧のようにあっさりしてました。
すごくいい山なんですけどね。

今年始めてのコマクサ。このような砂地に群生してます。八ヶ岳で見たよりも量も多く、密集度も高かった。
見頃はこの時期なのでしょうか?

これは何でしょう?穂高の方まで全域に咲いてました。

これがかの有名なイルカ石、イルカ岩?
うーん、晴れてる時だったらいいんですが、霧の中で見ると、ちょっと不気味ですな。
今にも動き出しそう

帰り道。風はますます強くなります。体感温度的に10℃以下で寒さが増します。上着を着ててちょうどいい、下界では30℃でしょ?この気温差はすごいですね。

 

山荘に置いてきた荷物を持って、大天井荘に向かいます。にしてもザックが重い・・・。何しろ普段の装備に加え、アイゼンや着替え、食料が朝昼夜四日分。
といっても2kg程度増しなんでしょうが 、かさが張って重く感じます。

しかし、これからは稜線歩きだから少しは楽だろうと思ってましたが、それも始めの1時間まで。

中間点の大下りの頭。名前からしてかなりの登り返しがありそうです。。

少し、晴れてきてようやく景色が見え、これから行く道筋も明るく照らし出されました。

やはり大きく下って大きく登るみたいです。。その標高差は100mぐらいあるんじゃないでしょうか

はるか先に大天井岳が。こういう距離感で見ると、とても今日中に登頂できないような気がしますが、3時間後にはあの頂上に立ってる予定。

燕岳〜大天井岳でこれだけ体力を使うとは予想してませんでした。ここにも現れた雪。所々にあります。
どうも風の当たらない所に雪が残っているみたいです。雪を溶かすものは太陽の日差しよりも風の方が強いのでしょうか?残置されている雪の場所って必ずと言っていいほどそう言う所にあり、吹きさらしの稜線上にはまったく雪はありません。

登り返しをひたすら登ります。表銀座の中間点にも関わらず、合戦尾根の時のような人ごみはありません。
みなさん燕山荘で一泊するのでしょうか?まぁこの天気ならしょうがない。
明日は晴れの予定ですし、もう一日予定があればそうしたい所です。

きつい登り返しを過ぎた所で、喜作レリーフ。

この人が表銀座の道を切り開いたそうです。だから喜作新道ともいうのですが、このような北アルプスに道を造って行くというのはどれほどの苦労があるのでしょうか。

もう体力も使い果たしていますが、最後の一登り。大天井岳への登り。
道行く人のペースも俄然落ちてます。もう、何度も休憩しながらですね。
体力があれば普通の道なのですが、脚も上がらない今の状態では、この程度の岩道もきつい。

途中にある山小屋で休憩しつつ、ようやく頂上。まったく展望がなく、残念です

さきほどの山小屋に戻って、あとは今日泊まる予定の大天井ヒュッテまで下りがあるのみ。30分ぐらいで到着、、、のはずがなかなか見えてこない・・

ペースもだいぶ落ちてるのでしょうがないかなと思ってましたが、やっぱりおかしい!

地図にはない、登り道を行ってる。もう一度地図で等高線の込み具合を見ても、登りは無いはず。
何しろ雲が張ってるので周りの景色がよく見えず、今自分がどこに立ってるのかもよく分からなくなってきました。

雲が少し晴れたのを見計らって、周囲を確認したところ、右手サイドにあるあれは涸沢カールでは?初めて見ますがその特長は事前に雑誌で見て知っていました。

あれが本来の道ならば、正面に見えてなければおかしいのですが・・・どうも道を間違えたみたいです。どこかに分岐があったのを見落として、常念岳方面に南下してたようです。

疲れてくると注意散漫になります。ここは、道が明瞭なので見失う、ということはありませんが、間違った方向に行ってしまうということはあります。
2kmほど戻らねば、、どっと疲れが出てきます。
登山やってるとこういうことはしょっちゅう起るのでしょうが、できるだけそれを防ぐためにも、10分に一回は地図を見る癖をつけないと駄目ですね

どうも、さきほどの大天井岳直下の山荘にヒュッテに向かうルートと常念岳方面への道との分岐があったみたいです。
疲れた脚をひきずって、さきほどの山荘に着くと、すでに4時半を回ってます。
通常、山小屋に入るのは遅くとも4時までがルール。
今回も予定通りなら3時半には入れたのですが、、

でも、あと30分下りだから、少しペースも上げて行こう、と思いましたが、大天井岳からの下り道。。
かなりの悪路。コレ、地図では破線にしてもいいようなレベルですが?

しかし後々、考えるとこの程度は北アルプスでは当たり前。本当にこの先に今日泊まる山小屋はあるのだろうか?
いったいどんな感じでこの崖の上に建ってるのか想像ができません。

赤い屋根が見えてきました。ようやくヒュッテに到着。
鞍部に建ってるんですね。

私が一番遅い、と思っていたら後続がまだまだいました。
ようやく風と雨で冷えきった体を暖められ、ホッと一息。登山後のやりきった感は何物にも代え難い。
しかし、ヒュッテのpcモニターに、明日の天気は「雨」と??!!
あれ?晴れるんじゃなかったっけ?

なんか翌日以降も嫌な予感が。。

(続く)