北アルプスは天気次第、とよく言われるそうですが、本当に一日すっきり晴れた経験が少ない。
表銀座からの槍ヶ岳 ・奥穂高縦走に始まり、先日の白馬岳と 6日間滞在しましたが、一日通してすっきり晴れない。
たとえ天気予報で晴れマークが着いていても翌日には雨マークに変わっていたり・・・
昨年は南アルプスによく行ってましたが、晴天率は高く雨に降られたこともありませんでした。
今回もそういう相性の悪さを心配しつつ、北アルプスの中域を2泊3日で縦走してきました。
予定のルートは
8/25
新穂高温泉→鏡平小屋→弓折岳→双六小屋→(巻き道ルート)三俣
8/26
三俣山荘→鷲羽岳→水晶岳→三俣蓮華岳左分岐→黒部五郎山頂→黒
8/27
黒部五郎小屋→三俣蓮華岳→双六岳→双六小屋→弓折岳→鏡平小屋
天気予報ではこの3日間、晴時々曇。予報上では最良です。しかし、過去、期待を裏切られていたので、どうしても風向きや雲の発生を気になります
この日も関東では35℃の真夏日。こちらでも暑いことには変わりありませんが、上空からの乾燥した空気が冷気をもたらし、汗を冷やします。
双六小屋を目指している途中に、槍穂高の尾根を見ることができました。
前回は雨と雲の中、何も見えない中で修行僧の気分で通過した尾根を、ようやく見ることができました
鏡平から見る槍。木が邪魔で逆さ槍、という訳には行きませんでしたが、間近で見れて満足です。
弓折岳の分岐には予定よりも1時間早く到着。特に急いだ訳ではないのですが、なかなかペースが良かったと思います。
ここまで小池新道という登山道でしたが、非常に歩きやすく整備されていました。
稜線までの登りって、合戦尾根をはじめ、つらくきついのですが、ここは、眺望も良く楽しんで歩くことができます。
しばらく行くと双六小屋。ここは槍穂高、鷲羽水晶、黒部五郎、をつなぐそれぞれの縦走路が交わる要所。奥には双六岳、またテラスからは鷲羽岳もはっきり見えます。
ここからはアルプスの稜線を見ながら、目指す山も視界にとらえることができます
早くもご対面です。
初日の行程は、あそこの麓の三俣山荘まで。
ここはチングルマが実を付けています。チングルマと言えば白いお花なんですが、タンポポと同じで、実をつけると綿毛のようになるようです
午後になり、気がつくと辺りは厚い雲で覆われてきました。
そして、強い雨が!
突然の夕立に、レインコートを出すのが遅れびっしょりに。
1時間ほどで雨がやみました。降り止み方も早く、先ほどの雨が嘘のようにさっと青空が出てきました。
今日の宿泊ポイントの三俣山荘に到着。鷲羽岳が目の前です。
翌朝は、かの山でご来光を見ます。
夕焼けに染まります。
山荘内部
山小屋って外見よりも中身はおしゃれできれい。
木面の壁に、レトロなデザイン。雰囲気も出てます。
夜。星の観察に。あいにく雲が張り出していたので、よくは見えませんでしたが、きれいな星や月が山にきれいな影を付けてます。
翌朝3時。山小屋の朝は早いです。外に出てみると、感動の光景が。
昨夜の暑くたれ込めていた雲は遠く彼方へと消え、星だけが支配する空へと変貌していました。
天の川も見え、しばし呆然。
シャッタースピードを3分開きっぱなしで撮影。
ピントを合わせるのが非常に難しいので、やっぱりピンぼけしちゃいました。
山荘を出発して1時間。急な鷲羽岳をヘッドランプのか細い光だけをたよりに登り詰め、山頂に到着。と、同時にご来光が。
今年初めてのご来光。
南には笠ケ岳や乗鞍岳も。
あこがれの薬師岳方面。すごく登りたい山なんですが、遠くていつ行けることやら。。
山頂はご来光を見るために、早くから山荘を出発した人が大勢いました
ほとんどの人は、再び山荘に戻って行きましたが、私はここから水晶岳に向かいます。
日の出から1時間もするとすっかり青空。今日もいい天気が期待できそうです。
水晶岳山頂は鷲羽と違い、山頂は狭く岩山。落ち着いて景色をみることもできません。
しかし、最後の秘境と言われる雲ノ平を見下ろすことができます
水晶岳から見た槍が岳
左手に見える台地が雲ノ平
アルプスらしい景色
水晶岳から下ること2時間。鷲羽岳直下の谷を通過。このあたりは黒部川の源流域なんだそうです。
正面に三俣蓮華岳が。こちらは300名山。しかし、100名山に指定してもいいぐらい、堂々とした特長のある山容。
近くに100名山が林立してることから、遠慮されたのでしょうか?
今日の宿泊ポイントの黒部五郎小屋に向かう途中の道は、平坦でアルプスの景色を楽しめます
正面に黒部五郎岳が。仙丈ヶ岳と同じくカールを備えてます。
圧倒的な威圧感。非常にかっこいい。
ここまでくれば黒部五郎小屋はすぐ近く。
小屋に荷物の大半を預けて、最後の目的地、黒部五郎岳に向かいます
仙丈ヶ岳の時は、カールの中を歩くことはできませんでしたが、ここは登山道がカールの中を行きます。
巨石がごろごろ。そしてきれいな草花が生い茂っています
さながら宮崎駿の世界です
しかし、またしても怪しい雲がカールを包み始めました・・
山頂に到着。地図によると、小屋から黒部五郎岳までは2時間30分、と描いてますが、実際には1時間半で到着。
急勾配も特にないので、2時間かかる、というのは少し大げさな気がします
山頂に到着したときには、風も吹いてきて雨が降り出さんばかりの雲行きになってきたので、急いで下山。
折角の景色は見れませんでしたが、またの機会にとっておくとしましょう。
今来た道を見下ろす。
かなり高いです。。
判断よく下山できたので、途中雨に降られましたが、その時には稜線から降りれました。
稜線上で雷雨になろうものなら、最悪雷通過まで動けませんでしたから。
強い雨でしたが、早々に下山。
と、同時に雨はやみました。。
本当に北アルプスの天気に翻弄されてます。。
翌朝。早出して、黒部五郎岳の朝焼けを撮影
この日は雲海もみれました
陽が開けきる前に三俣蓮華岳に
このルートは距離は長いですが、多少の健脚であれば、高低差を楽に詰められて主要ピークを踏むことができます。
双六の山頂はとても広く、槍が岳とのコラボレーションは最高なんじゃないでしょうか
岩が多いですが、登山道は登りやすいです。危険箇所も全くありません
雨にも降られましたが、最高の景色を堪能できました